環境政策ネットワークの過去のプロジェクト
○CSRプロジェクト(現在休止中)
CSRとは、Corporate Social Responsibilityの頭文字で、日本語では、企業の社会的責任と言われ
ています。企業は、狭義の環境問題への取り組みだけでなく、企業が関わる社会的な取り組み全般に
ついても責任を持った行動をすべきだという動機で、環境政策ネットワークの有志で2003年春に
研究会を立ち上げ、議論をして参りました。
議論では、環境マネジメントシステムの認証について信頼性をどのように確保するか、企業の取り組
みはどのようにすれば信頼されるのか、まだ行われていない取り組みで企業ができる取り組みはどの
ような取り組みか、などがテーマとしてあがっています。
現在は、メンバーの都合により休止中です。
○持続可能な社会研究会
どういった社会(政策・経済)が持続可能であるのか、日本やアジアにふさわしい持続可能な開発とはどんな形であるのかを、さまざまな手法で研究し、また事例の調査を行い、将来に向けてのビジョンを提案することを目指します。
○廃棄物と自治体プロジェクト
地域における物質循環を確立させるための政策的枠組みを検討していきます。現在は、東京都の区への清掃事業移管にともなう問題や水銀を含む蛍光灯回収問題について調査し、地方行政への参加・参画を目指すとともに、循環経済法についても対案形成を図っています。
○環境行政改革プロジェクト
環境行政を改革するために、行政・立法システムのあり方を考えます。現在、情報公開法や会議公開法について調査し、地方自治体レベルでの政策提言を目指しています。
○湿地保全プロジェクト
長崎大学や上智大学、沖縄大学の学生による既存の調査を生かし、湿地保全のための包括的な政策作りを目指します。学生版世界湖沼会議への協力や九州・沖縄サミットでの意見発信なども予定しています。また、現場の理解を深めるため、環境庁若手職員との三番瀬見学ツアーを企画し、実施しています。
○蛍光灯の水銀問題
・背景
蛍光灯には、水銀が含まれている。日本では現在、蛍光灯は有害ごみとして地方自治体が集めてリサイクルされるか、不燃ごみとして埋め立て処分されているのが現状である。蛍光灯のリサイクルの比率は総じて高くない。例えば、東京23区で蛍光灯のリサイクルを行っているところはない。これらの蛍光灯は『中央防波堤埋め立て処分場』という最終埋め立て処分場に埋められているが、そこから水銀が漏れでないという保証は一切ない。
また、東京多摩地域では日の出町の埋め立て処分場周辺の地下水が漏れ出た化学物質で汚染され問題になっているように、全国で埋め立て処分場にうめた有害な化学物質が漏れ出ていて問題になっている。水銀化合物も有害な化学物質の一つであるので、回収してリサイクルを含めた適正な処理をすることが必要である。
一方、水銀は利用可能資源量の80%を掘り尽くしたと考えられていて、資源の枯渇という観点から見ても、貴重である。よって特に資源の少ない日本では、水銀を環境中に拡散させるのではなく、リサイクルするなどして、有効に使用なければならない。
・目的
まだ蛍光灯の水銀を回収・リサイクルなどの適正処理を行っていない自治体(例えば東京23区)に対し、回収・リサイクルなどの適正処理を行うことを実現する。
また、水銀の発生自体を抑えるという側面からそもそも水銀を使わないでしかも環境負荷の少ない蛍光灯や、蛍光灯の寿命を延ばす機具なども調査し、市民・行政・企業といった関係主体に提案する。
・方法
目的を達成するために、東京都52自治体を中心としたの回収の実態調査、オランダなどの先進事例調査、蛍光灯のリサイクル工場の取材、製造企業の取材、論文調査などを実施し、報告書にまとめる。この調査結果を基に、各自治体に、蛍光灯の水銀を回収・リサイクルなどの適正処理を提案し、実施に結びつける。
これまでの活動→ |